2011年11月22日

発酵とは  発酵と腐敗の違い

発酵食品の歴史は古く、今から数千年前中央アジアの遊牧民が家畜の乳を搾り、しばらく放置
した後で飲もうとしたところ透明な液体と白いかたまりになっていました。
試しに舐めてみると、酸味を持つ独特の旨さがありました。
これが発酵食品の起源であると考えられています。

発酵には顕微鏡でしか見ることのできない微生物が大きく関わっています。
微生物はでんぷん・糖・たんぱく質など様々な有機物を分解することで、生きるためのエネル
ギーを得ています。

発酵とは、微生物のもつ酵素の働きで原料がもともと持っていた成分が分解・合成されて、
新たな別の成分に変化する作用をいい、これにより人間にとって有用な食べ物と変化した
のが発酵食品です。
 

微生物の力によって、元の食材にはない美味しさや、有効成分を加えて栄養価を高くしたもの
といえます。

発酵食品は微生物の働きを利用して原料を発酵させることで、もとの原料より栄養価が高く
なったり、香りや味が豊かになったり、保存性が高まったりする食品として古くから私たちの
食生活に取り入れられてきました。
牛乳を乳酸菌によって発酵させたチーズや、大豆を納豆菌によって発酵させた納豆などは、
素材が本来もっていなかった風味と栄養成分を数多く含んでいます。

世界中には、およそ3000種類もの発酵食品があるといわれています。
多くの発酵食品にみられる強い匂いや独特の味わいは、科学的根拠などが全く分からない時代、
最初に口にした人にとっては大変勇気のいることだったことでしょう。
もともとは偶然の産物であった発酵食品も、古い時代から私たちの体に良いとされ、食生活に
取り入れられて長い年月受け継がれてきました。

では、腐敗と発酵の違いは何でしょうか? 
腐敗と発酵はどちらも微生物が介在しているいう共通点があります。
一見同じもののように見えますが、ひとつは体に有害なもので、一方は人間の健康にも役立つ
体に有用なものに変化していますが、この違いはどこにあるのでしょうか。

腐敗して食べられなくなったものと、腐ったように見えても食べられるものは先人が体験的
に理解し、人間に有用なものと有害なものとして区別してきました。
微生物の働きとしては発酵も腐敗も同様ですが、私たち人間にとって食品作りに良い結果を
もたらすものを発酵、食品の品質を低下させるものを腐敗と呼んで区別しているのです。

人間の誕生よりはるか以前からこの地球に生きている目に見えない小さな微生物(細菌・カビ
・酵母)は、様々な環境に適応する能力が極めて高く、あらゆる環境下で自らの繁殖のために、
エネルギー源となる物質を分解、発酵することでエネルギーを得ています。

微生物も生き物ですから、人間と同じように食べ物が必要で、その食べ物は人間と好みが
非常に近いものがあります
人間の食べ物に付着した微生物は、その食べ物の成分を分解して自らの栄養分として摂取
したり、新しい産物をつくり出したりします。
この微生物の代謝の結果が、腐敗と発酵に分かれます。

微生物の代謝活動という点ではまったく同じことなのですが、その結果、
有害物質や悪臭を発生させて人間が食べられないものと、風味豊かな食べられるもの
とに変化することが、腐敗と発酵の区別になるということです。


この違いは微生物の種類の違いによって起こるものではなく、食材の種類やその食材に混合
する別の食材の存在、温度など様々な要因によって変わってきます。
微生物にとっては、生きるための同じ活動をしているわけです。
また、微生物によって発酵が進んだ食品は、腐敗をおこす有害物質が繁殖しにくい状態に
なっています。

posted by サリー at 23:50 | 発酵とは  発酵と腐敗の違い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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